- 久々に運転したエアコンから異臭がする・・・
- 目に見えるところに黒い汚れが見える・・・
これらはほとんどのケースが『カビ』によるものです。
カビが発生すると...
- エアコンから出る空気が臭い
- 目・鼻・喉などアレルギーを誘発する
カビが発生したエアコンは不快の何者でもありません。
しかも、一度発生したカビは放っておいても消えることはなく、どんどん増えて悪化する一方です。
本記事では、エアコンにとって宿敵であるカビの対策方法をご紹介します。
この記事を書いた私はこんな人

- 大手エアコンメーカー勤務7年
- 平日はエアコンのプロ、休日は家事パパとして日々奮闘中
- プロだからこそわかるエアコンクリーンング情報を発信中
エアコンにカビが発生する原因

エアコンの性質上、完全にカビを防止するのは難しいのが実情です。
しかし、カビが発生する原因はエアコンの性質だけでなく、使用者の使い方に依存するところもあります。
言い換えると、使い方を気をつけるとカビの発生を抑制することも可能です。
カビ対策をするために、まずは「どうしたらカビが発生するのか?」について説明します。
【原因①】フィルターにホコリが溜まっている
まずエアコンにカビが発生する原因の1つが、フィルターのホコリです。
実はカビはどんな空気中にも存在していると言われていて、環境次第でどんどん繁殖していきます。
カビにとってホコリは栄養源となるため、ホコリが溜まっているエアコンはカビの温床。汚れたエアコンほどカビをどんどん繁殖させ、さらに汚れが増すという悪循環になりかねません。
【原因②】エアコン内部の高温・多湿環境
そして、もう一つのカビ発生の原因が、エアコン内部の温湿度です。
カビが成長するのにもっとも適した環境が高温・多湿の条件が揃う場所です。カビが生えやすい室温は25~30℃、湿度は65%以上と言われています。
エアコンの場合、冷房で使用して、停止した後がカビを発生させやすい条件に当てはまってきます。
エアコンを冷房で使うと、空気中の水分を除湿する効果があるためエアコン内部には結露水が発生します。(冷房すると空気がサラッとするのはこの為です。)つまり、エアコン内部は水分がたっぷりの状態です。
夏場にエアコンを停止すると冷えていたエアコン内部の空気が徐々に温められて、高温・多湿の状態に!カビの温床となるわけですね。
エアコンのカビ発生を防止する方法

カビが発生しやすい条件がわかったところで、カビの発生対策方法について説明します。
基本的には、カビが発生しにくい環境を作ってあげることになります。
※エアコンのカビを100%防ぐのはほぼ無理だと思ってください。ここで説明する方法はあくまで、カビの発生を少しでも抑制する方法です。
【対策①】シーズン中のフィルター掃除は最低月1回
フィルターのホコリがカビの原因になると言いました。
フィルター掃除のメーカー推奨頻度は2週間に1回程度と記載されていることが多いですが、なかなかこの頻度では大変です。
とはいえ、シーズン中は使用頻度が高く、ホコリが溜まりやすいので月1回はフィルター掃除を実施したほうが良いでしょう。
フィルター掃除はカビが発生しやすい夏場だけでなく、冬場にも実施するようにしましょう。冬に溜まったホコリが原因で梅雨の時期にカビが発生する可能性があるからです。
フィルター掃除はカビ抑制の衛生面だけでなく、省エネにも効果的ですよ!
【対策②】冷房運転後は送風で乾燥
冷房運転により室内機では結露水が発生します。熱交換器やドレンパンに水分が残っているとエアコン内部は高湿度の状態になります。
高湿度はカビにとっては居心地のよい環境となるので、冷房運転後はしっかりとエアコン内部を乾燥させるようにしましょう。
最近のエアコンは冷房運転後にエアコン内部を乾かす機能がついている機種も多く出ているので、そのような機種を選ぶのも1つの方法です。
【対策③】防カビコーティングを行う
防カビ予防法としては、まずエアコンをキレイに正しく使用することが重要です。
しかしながら、直接カビ予防に効く方法はないのか?という方もいると思います。そういうときは『防カビコーティング』もおすすめです。
防カビコーティングは、その名のとおりですがエアコンに防カビ効果のあるスプレーを吹きかけてカビが発生しないようにコーティングを行うものです。
防カビコーティングの方法としては、次の3つ。
- 自分で市販の防カビスプレーを使う
- エアコンクリーニング業者に防カビコーティングを依頼する
- エアコンコーティング専門業者に依頼する
おすすめはコーティング専門業者への依頼です。圧倒的に防カビ効果や持続性が期待できます。

ただし、料金もそれなりに高額となるので、料金的に抑えたい場合はエアコンクリーニングの業者に依頼してもいいでしょう。
なお、市販の防カビスプレーやその他エアコン洗浄剤は、各メーカーは利用不可としています。使用する場合は、自己責任となるので利用時は注意しましょう。
すでにエアコンにカビが発生してるときの対処法

さいごに、エアコンにすでにカビが発生してしまっている場合の対処法を説明します。
エアコンにカビが発生した場合に自分でなんとか対処したいという方もいると思います。本記事ではそのときにできることも紹介します。
ただし結論としては、カビがエアコン内部に発生したら業者にエアコンクリーニングを依頼したほうが確実です。
【対処法①】自分でエアコン内部を拭き掃除
まずはかんたんに自分の手で対処する方法を説明します。自分でできることは、吹き出し口や内部に目に見えているカビを拭き取ってキレイにすることがメインになります。
エアコンの内部は手が入りにくいので専用のブラシを用いると奥の方まで拭き取りが可能です。
しかし、エアコン内部がカビるほど汚れている場合は、ファンや熱交換器も汚れている場合が多いです。ファンや熱交換器が汚れていると臭いの原因となります。
ただ、これらの部品は自分で掃除するのが難しく拭き掃除だけでは不完全です。
ファンや熱交換器が汚れている場合は、この次に説明する対処法②の「業者に依頼」をおすすめします。
【対処法②】業者にエアコンクリーニングを依頼
エアコン内部にカビがあるときの対処法として最も効果的なのが、業者へのエアコンクリーニングの依頼です。
目に見えるカビがある状態にあるときにはすでにファンや熱交換器もカビている可能性もあり、実際に業者にクリーニング依頼すると黒い汚れが恐ろしいほど出てくることもあります。
業者にエアコンクリーニングを依頼すると概ね10,000〜20,000円程度。(機種やタイプにより異なる)
お手頃価格!とは言いにくいですが、クリーニングで出た汚れを目の当たりにすると「やってよかった」という気持ちになるはずです。
目に見えるカビや、臭いが気になる場合は業者に依頼することを一度検討してみてください!